厳選したオーガニック素材のみを使用する福岡市東区のジェラート専門店「GELATO NATURALE（ジェラートナトゥラーレ）」。オーナー浦本淳平さんに、天然素材のみを使用するオーガニックジェラートに込めた想いや、この場所に店を構えた理由などを聞きました。

2017年、東区千早エリアの住宅街にジェラート専門店「GELATO NATURALE」が誕生しました。店名のNATURALEはイタリア語で自然や天然を意味する言葉。その名の通り、天然素材にこだわったジェラートを楽しむことができます。
店主の浦本さんが店を開くきっかけに出会ったのは、旅に出かけたイタリアでした。
「イタリアが好きで何度も足を運ぶうちに、人々のオーガニックへの関心が高いことに気づいたんです。街には必ずBIOスーパーがありますし、普通のスーパーにもオーガニック商品がたくさん並んでいる。現地の人と話をしても、オーガニックに関する知識の豊富さに驚かされました。私も結婚した妻が詳しかったことや、家族が体調を崩したことなどから自然と意識が向くようになり、オーガニックに関することを仕事にしたいと思うようになりました。ジェラートを選んだ理由は、イタリアでおいしいものにたくさん出会ったことや、日本ではオーガニック食材だけを使ったアイスを探すのが難しかったからです」。

厳選されたオーガニック素材を使ったジェラートの味は評判を呼び、今では小さいお子さんからお年寄りまでさまざまな人に愛される店になっています。
そして開店から4年が経ち、浦本さんの想いは少しずつ変化しているようです。
「オープン当時は、安心・安全であることを重視し、発信していました。私のなかでその気持ちは変わりませんが、ジェラートを作り続けるうちに、お客さまにとって大切なのは“おいしい”と感じることなのではと思うようになってきたんです。オーガニックを求める人にも、そうでない人にもおいしいジェラートとして気に入ってもらえるのが一番ですね。そして蓋を開ければオーガニックのジェラートだったというように、特別なことでなく当たり前のものになっていくとうれしいです」。

「GELATO NATURALE」が店を構える福岡市東区は暮らす街として人気のエリア。住宅街としての開発が進み、千早や照葉など活気あふれる地区が注目を集めています。浦本さんも東区出身であることから、ここに店を開くことを決めました。
「ゆったりと暮らせる東区は、オフの時間を充実させたい方にはぴったりの場所だと思います。当店の周りもそうですが、公園が多くリラックスした雰囲気ですよ。海が近いのも開放感があっていいですね」。
店の前の広場で遊ぶ子どもたちを眺め、「近所に住む小学生がキッズ価格のジェラートを買いにくるのも日常です」と微笑む浦本さん。
オーガニックを身近に感じる暮らしが、この場所ではすでに実現されつつあるようです。